紛争の内容
裁判所から管財人の打診を受けた際には、浪費行為によって支払不能となり、免責許可をしても良いのかの調査を行う事件として配転を受けました。

交渉・調停・訴訟等の経過
申立書の財産目録を見ると、不自然な通帳の流れ、価値があるはずの車が0円で評価されていること、などの問題が見つかりました。これらについては、破産者を追及し、破産財団に入金いただきました。

また、多量のブランド品が残っており、これをできる限り高く売却して換価することを試みました。

特にブランド品の換価にあたっては、弊所が大宮駅に近いこともあり、ブランド品買い取りの店舗複数店目星をつけて自分自身の足を使って店舗を廻り、想定していた金額の二倍近くにまで換価することができました。

本事例の結末
当初想定していた内容とは大きく異なり、破産財団を大幅に増殖させることができました。
最終的には、債権者の皆様に多額にはなりませんでしたが、一定の金額の配当を行うことができました。

本事例に学ぶこと
申立書をそのまま鵜呑みにすることなく、疑問の目で資料を見ていく中で、不自然な点を発見することができました。また、高価品の換価については、地道な努力が奏功することになりました。
負担は大きくなりますが、丁寧な仕事をすることで、債権者の皆様に少しでも還元することができて良かったと思います。

弁護士 平栗 丈嗣