紛争の内容
ご依頼者は、もともとキャッシングカードを使用していたところ、数年前に給与が大幅に下がったことから、生活が苦しくなった状況でした。生活費の足しにするため、キャッシングを繰り返す生活が続き、返済が苦しくなったことから、当事務所に個人破産の申し立てをご依頼いただくこととなりました。
交渉・調停・訴訟等の経過
当職らが受任した後、申立てまでの間に、家計簿をしっかりとつけていただき、収支を見直していただくことで、徐々に家計をプラスに転じていくことが出来ました。また、申立後は、財産として自宅不動産があったために、裁判所により管財人が選任され、管財人において不動産の換価処理を行うこととなりました。
本事例の結末
管財人の指導の下、申立後も家計簿をつけて家計をしっかりと維持していただきました。また、不動産については、管財人において、任意売却が難しいとのことで放棄の流れとなりました。裁判所においては、ご依頼者の家計に対する真摯な姿勢と財産の換価処理が終了したことが認められ、免責の決定をいただくことができました。
本事例に学ぶこと
過去に浪費があったとしても、家計簿を付け、収支をしっかりと管理することで、次第に家計を維持することができるようになります。また、これまでのお金の使い方を見直す機会を設けることで、過去の浪費などを反省することができます。個人破産を申し立てる際には、ご自身の生活状況にきちんと向き合うことが大切だと言えます。
弁護士 野田 泰彦
弁護士 渡邉 千晃
