紛争の内容
依頼者の方は、就職後しばらくして体調を崩してしまい、フルタイムで働くことは難しくなってしまいました。
健康なときは、クレジットカードは適度に利用し、翌月の引き落としも問題ありませんでしたが、やがて、生活費の不足分をクレジットカードのショッピングで補填するようになり、負債が徐々に増えてしまいました。
また、転職活動と新型コロナウイルスの流行が運悪く重なってしまい、収入がまったく無い期間も生じてしまいました。
最終的に、負債は約300万円にまで膨らんでしまい、弁済が困難になったため、当事務所に自己破産の申立てのご依頼をされました。
交渉・調停・訴訟等の経過
債権者は7社、債権総額は約300万円でした。
本件では、生活苦により負債が増えてしまったのであり、ギャンブルや浪費といった免責不許可事由はありませんでした。
また、毎月の収支では無駄遣いはありませんでしたが、余裕があるわけでもなく、管財費用の工面は困難でした。
それらの事情から、本件では、同時廃止事件として裁判所に申し立てました。
本事例の結末
本件は、同時廃止事件として処理されることになりました。
その後も問題は発生せず、最終的に免責が許可されました。
本事例に学ぶこと
本件では、依頼者の方が同居人と協力し、毎月家計簿をきちんと作成し、書類の準備等も順調でした。
そのため、特段の問題も発生せず、無事に免責が認められました。
弁護士 赤木 誠治