事案の内容
依頼者の方は、転職をする際に無職の期間が発生し、その間の生活費として借り入れをするようになりました。

その後、無事に転職することができましたが、仕事のストレスがたまり、キャバクラやギャンブルなどで発散するようになりました。
そのため、借入額は増えていきました。

さらに、借金を返すために、パチンコやスロット、競馬、ボートレースといったギャンブルを始めました。
しかしながら、これらも負けてしまい、借金を返すはずが、さらに債務が増える結果となりました。

最終的に、負債は約400万円になってしまいました。

事案の経過(交渉・調停・訴訟など)
本件では、依頼者の方の収入が安定していたので、債務を圧縮すれば十分に返済可能でした。
また、免責不許可事由も存在していました。

そこで、小規模個人再生を申し立てる方針を選択しました。
申立ての準備に際しては、依頼者の方は毎月しっかりと家計簿を作成し、赤字にならないよう気を付けていました。

また、申立時に必要な資料も、仕事の合間を縫って揃えていただきました。

結果、本件では裁判所により個人再生委員の選任はされず、手続きが進みました。
裁判所に申し立てた後も、家計簿を作成して裁判所に提出するとともに、履行テストとして、想定返済額の積み立ても行っていきました。

本事例の結末
再生計画案に対して、債権者からの反対はなく、無事に許可されました。
債務は、約400万円から100万円に圧縮されました。
依頼者の方は、これを3年間で返済していくことになります。

本事例に学ぶこと
本件では、債務を圧縮すれば返済できる見込みも十分にあったため、小規模個人再生の手続きを選択しました。
依頼者の方には、家計簿をしっかりと作成し、赤字にならないように気を付けていただきました。
結果、本件では個人再生委員の選任もされず、スムーズに手続きが進みました。

弁護士 赤木 誠治