紛争の内容
アパレル関係でショップ店員をしていた30代女性のAさんは、自身のショップから衣類の購入をせねばならず、またパチンコにはまってしまったことから、借金をしながらの生活を10年以上にわたり続けていました。勤務先からの給与はあるものの、借金を借りては返しという状態が長年にわたっていたため、結局借金は減らず、むしろ増え続ける一方でした。
結局、先延ばしにし続けた借金返済は500万円ほどになってしまい、パチンコをやめ、ろうひを辞めたとしても、このような借金は一生返せないと思うに至り、弊所にご相談にいらっしゃいました。
交渉・調停・訴訟などの経過
Aさんには勤続10年以上の安定した職場と、そこから毎月20万円程度の給与がありました。かたや、借金の原因がギャンブルや浪費であり、免責不許可事由があるため、自己破産ではなく個人再生手続をすることとし、打ち合わせを重ね、家計簿等必要書類を集めつつ、手続を進めていきました。
本事例の結末
受任通知発送後、特に債権者からの意見もなく、大口の債権者もいなかったことから、本件については小規模個人再生を選択することとし、裁判所に申し立てをしました。
個人再生委員も就くことなく、弊所にて履行テストを重ね、裁判所への定期的な家計簿等の報告も続けることができたため、スムーズに再生計画の認可もいただくことができました。
本事例に学ぶこと
債務整理のご相談は、まずは手続選択がポイントとなります。任意整理を望んでいても、自己破産あるいは個人再生が現実的な解決法である場合もあり、その場合は依頼者の話をよく聞き取り、家計の状況など裏付けなども確認しながら進めていく必要があります。今回のケースでは、依頼者の方もリスクなどについてよく理解をくださり、必要書類の収集にも迅速に動いていただけました。
やはり弁護士からよく説明をすることが必要だと感じました。