紛争の内容
小規模個人再生の手続は、基本的には会社員など固定給の支払いがされる方に向いている手続です。支払い体系では給与のように支払われていても、契約内容によっては業務委託契約ないし請負契約などとなっているとき、小規模個人再生手続を利用することができるか問題になりました。
交渉・調停・訴訟などの経過
契約書を確認させていただいたところ、提携期間が5年となっておりました。そのため、再生手続後も継続的にお金を返すことができる状況にあると主張できたため、小規模個人再生手続(住宅ローン条項付)の申立てをすることとなりました。
本事例の結末
毎月の家計簿の提出もしっかりしてくださり、また家計の状況も弁済額がきちんと出せるものでした。また、会社からの支払いに変動もあまりなく、無事に認可決定をとることができました。
本事例に学ぶこと
会社からの支払いが給与のように毎月同じ程度の額が支払われるので、雇用契約であると考えている場合があります。しかし、実際に契約書をみると、業務委託契約、請負契約というように、法律上の雇用契約でない場合もあります。どのような雇用形態で会社から支払いがされているかは、債務整理手続の選択においても重要になってきます。
雇用契約以外の場合には、その契約期間(提携期間)が再生計画による支払い期間中(短くとも3年)はあることが求められるかもしれません。