保険会社との間で保険の契約していますと、契約者貸付金というお金を借りることが出来る場合があります。こちらの借り入れをしますと、借りた分だけ解約した時の返戻金が少なくなってしまうのですが、破産を申し立てるときには、解約返戻金がいくらあるのかを裁判所に申告をして頂かないと、解約返戻金が没収されてしまう可能性があります。
例えば、破産の申立てをした人が、配偶者に家計の管理を任せていて、配偶者が、契約者貸付金がたくさんあるので解約返戻金は無いと述べていたために、解約返戻金の存在を裁判所に申告しないまま破産の手続きを申し立てたところ、破産手続きが開始された後に、実は配偶者が契約者貸付金の返済をしていたために解約返戻金が存在したことが発覚し、破産の申立て時に解約返戻金の存在を申告していなかったという理由で、破産管財人が保険契約を解約して、そのお金を債権者への返済に回すことになったというケースがあります。
このように保険の解約返戻金が没収されてしまうケースがありますので、破産手続きの申立てにおいては、保険の解約返戻金がいくらあるのかを申告することが大切になります。