保険の取扱いについて~保険料を別の人が支払っている場合~

破産・個人再生では、ご本人が契約者となっている保険がある場合、裁判所に申告することになっています。
そのうえで、生命保険などで解約返戻金が発生する場合には、その見込額を手持ちの財産として計上することになります。

ここで、「自ら契約し、保険料も自分で払っている」という場合はよいのですが、時々、「親が自分の名義で契約し、保険料も親が支払っている」という場合があります。

一義的には「契約名義人は誰か?」という観点で判断しますので、ご本人が契約者となっている以上、その保険はご本人の財産と推定されます。

しかし、保険料をずっと支払ってきたのは親なのに、その解約返戻金をご本人の財産として計上するのはおかしいですよね。

そこで、このような場合には、保険加入の経緯を裁判所に報告する(例えば、「親が息子の将来のためと思って、息子の名前で契約し、保険料もずっと支払ってきました」)とともに、親が保険料を支払ってきたことが分かる資料(保険料が毎月引き落とされている親の預金通帳の写しなど)を提出します。

こうすることで、「本人名義の保険ではあるけれど、保険料を実際に負担してきたのは親だから、この保険は本人の財産として扱わない」とすることができるのです。