過払い金の最近の現状について、少しお話をいたします。
2~3年前までは、過払い金の返還請求をすると、すぐに各消費者金融(大手です)から
ほぼ満額に近い金額で、しかも1か月後から3カ月後の返金という内容の和解の返事が来ていました。
ところが、ここ1年は、大手の消費者金融からでも返事が来なかったり、
返事が来ても、消費者金融側の計算額の5割とか6割という金額が多いです。
しかも、返還期日が、6ヶ月後とか1年後だったり、
早いところになると2、3カ月というものもありますが、5割6割の金額というものです。
消費者金融の社員と電話で話をすることが多いのですが、
いつも話をされるのが、「当社は経営的にも厳しいのです。武富士もつぶれましたし…、
当社もどうなるのか、うんぬんかんぬん。」というものばかりです。
実際、武富士のように会社更生をされてしまうと、
せっかく判決ないしは和解で決められた金額のすべてを回収することはできなくなってしまいます
(その金額の数パーセントの金額程度です)。
そうなると、かなりの損が発生してしまいます。
かといって、本当に消費者金融の担当者が話すように
潰れてしまうのかどうかも分かりません(担当者は、倒産当日まで知らないことも多いようです)。
消費者金融が倒産しない場合には、安易な妥協はしない方がよいということにもなります。
そのため、金額が少なめでも和解をする方が良いのかどうか、
それとも判決をもらう方が良いのか、判断に迷うところも多いのです。