2年前に住宅ローンを組んだ働き盛りのAさん。父親の商売の連帯保証人になっていたために、父の事業が立ち行かなくなって、父と一緒に債務整理することになりました。
Aさんと同様、連帯保証人になっていた母と妹、そして父は破産をし、Aさんは家を守るために個人再生を選びました。実家が競売にかかり人手に渡り、父も母もまだ嫁いでいない妹も、Aさんの家で同居することになりました。
「お兄ちゃんごめんな」とAさんにはとても申し訳ないと父。そんなお父さんを見てAさんは私たちにこう言いました。
「いやぁ、今考えたら、本当に2年前に家買ってて良かったって思っています。だって、借金整理した今から家を買おうとしても、もう無理でしょ。個人再生できて家が残って、親父にも少しは親孝行できてよかったなって思ってます」と。
恨み事を一ついうわけでもなく、Aさんってとてもかっこいいお兄ちゃんだなって思いました。