会社が破産をした場合、代表取締役は財産を全て奪われるのでしょうか

代表取締役は、会社という法人ではなく、個人(自然人)ですので、会社が破産したとしても代表取締役名義の個人資産には何ら影響しないのが原則です。

しかし、代表取締役が連帯保証などをしていた場合、代表取締役個人も破産申立を余儀なくされる場合があります。このように、代表取締役も個人破産をした場合には、代表取締役が所有する財産は、破産管財人によって換価、清算されてしまうことになってしまいます。

もっとも、代表取締役の財産のうち、いわゆる「自由財産」に当たるものについては、申立をして許可を受ければ、処分されずに手元に残すことができる場合があります。
例えば、
①預貯金・積立金、
②保険解約返戻金、
③自動車、
④敷金・保証金返還請求権、
⑤退職金債権、電話加入権
については、現金も含めて総額99万円の範囲内であれば、裁判所に申立てをした上で保有することが認められる可能性があります。