手続などの経過

 再生委員選任後、申立人と代理人と打合せを行い、財産の評価に必要な資料提出や、履行可能性で問題となった点についての資料提出を求めました。
 本件では、従前勤務していた会社と新たに勤務するようになった会社について、実体の経営者が変わらない中で、給与の支払いが成されるかどうか、つまり、履行可能性があるかどうかが問題となりました。

本事例の結末

 経営状況などに関する資料も提出させた結果、新たな勤務先からの給与支払いはなされるであろうことを認定し、ダブルワークをしていたこと、配偶者の収入もあること、子からの援助もあることなどを根拠に履行可能性もあると判断したので、認可の意見書を提出し、裁判所からも認可決定が出ました。

本事例に学ぶこと

 代理人は、収入に関して再生委員や裁判所が疑問を持つであろうことが予想されるような事案では、事前にそうした資料を集めておくことが重要です。